腸内異物
2014.07.15更新
嘔吐という症状は、ワンちゃんではよく遭遇いたしますが、
一般的な治療をしても改善しない場合は注意が必要です。
ワンちゃんは異物を飲み込んだ為に腸管につまり、通過障害をおこし腸閉塞を起こすことが時折ございます。
ワンちゃんは言葉が喋れません。
またオーナー様が見ていないところで何かを食べてしまうこともあります。
そのため発見が遅れることがあり、我々獣医師にとっても悩ましい病気の一つです。
頻回の嘔吐の訴えで来院された、大型犬のレントゲンを撮ってみました。
金属製の何かでしたら、レントゲンに写りますが今回はわかりませんでした。ただ全体的に腸内に異常なガスが貯まっていました。
エコー検査で、拡張した腸内容物と異物の疑いがありました。
更にバリウムを飲ませて検査をしましたら
やはり、異物が疑われ腸閉塞になっていると考えられました。
命に関わりますので早急に除去手術をいたしました。
今回、腸の中で詰まっていたのは、巨大なプラスチック製の袋でした。
後日オーナ様に調査していただいたところ、犬用ガムの入っていた袋だったようです。
まだ残り香があり、ワンちゃんにとっては魅力的な匂いがしたのでしょうか
よくなんでも口にくわえてしまう癖のある子は注意が必要ですね
*写真の手術したワンちゃんは、オーナーの方に写真掲載の許可を頂いております。