輸血
2017.10.11更新
今回、Oさんちの桜子ちゃんが血液の病気になってしまい、輸血を当院で実施することになりました。
輸血は、一般診療をおこなうホームドクターではそんなに頻回にする処置ではありませんが、交通事故など外傷による出血や、様々な原因による貧血、血小板減少症などの血液疾患などで欠かすことの出来ない治療法であることは事実です。
人では献血などを保存している日本赤十字社が、様々な血液を管理しており輸血が必要になった時は保存血を使用することが一般的です。
さて動物(犬猫)ではどうでしょうか?
残念ながら日本には、アメリカのような犬専用の血液バンクなどが存在しません。
動物病院で供血のための犬が飼われていたり、飼い主さんが自ら、犬を飼っている友人・知人に献血を頼むなど、獣医師会や動物病院、などが独自の血液バンクなどのネットワークがあるとも聞いております。
残念ながら、千葉市獣医師会でも血液バンク登録制度を発足したのですがなかなか機能していないのが現実的なところです。
またたとえ供血動物が見つかったとしても、血液型・輸血の適合判定(交差適合試験)をして適正でなければ輸血は出来ないこともあります。
という訳で犬猫の輸血治療は本当にハードルが高いというのが現実です。
さて当院には病院犬【大吉君】がおります。
今回は200ml程の採血を協力してもらいました。
毎回とっても協力的で助かります。
これを桜子ちゃんに、アレルギー反応がないか?様子をみながらゆっくりと輸血しました。
新鮮血なので、直接ポンプで入れます。
桜子ちゃん、輸血で治療終了とはなりませんが当面の危機は脱しました。
大吉君も若くはないので、近い将来引退も検討しなくてはなりません。
犬の人工血液と構造開発に成功したというニュースもありますので、将来的には製品化して多くの動物たちを救えるのではないかと期待したいですね
*写真の処置した桜子ちゃんはオーナーの方に写真掲載の許可を頂いております。
千葉市若葉区加曽利町1061-11
かそり動物病院 043-234-8857
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