飲水異常、尿量異常(多飲・多尿)に要注意!
2021.03.26更新
わんちゃん、ねこちゃんで以前にくらべて、お水を飲む飲む量が増えた また尿の色が薄くなった また尿量が増えた なんて感じることはございますか?
勿論これらは、年齢、性別、発情期、気温、食べ物など様々な要因で変化するために注意が必要ですが、重大な病気のサインかもしれません。
正常な飲水量を超える量として(犬では1日あたり90ml/kg以上、猫では45ml/kg以上)の水分摂取が認められる状態のことを多飲・多渇といいます。
尿量異常として(犬では45ml/kg以上、猫では40ml/kg以上)で多尿といわれております。
生理的なものや精神的なものの場合は緊急を要しないのですが、早く気づいてあげて診断をして処置をしないと命に関る事態になることもあります。
我々がよく遭遇する疾患では、慢性腎不全、糖尿病、副腎皮質機能亢進症、肝疾患、子宮蓄膿症などがあります。
この場合、排尿・排便日記を少なくても3日間記入しておくと我々獣医師は助かります。 具体的には排尿時間と排尿量、1日の飲水量を記入します。
(排尿量はおむつやマナーパンツを装着するかペットシーツに排泄された総重量を測定します)
飲水量の測定は未だしも排尿量の測定は、ちょっと難しいかも知れませんね
そんな時、先ずは尿検査をしてみることをお勧めいたします。(もちろん血液検査と同じで健康診断としての尿検査もお勧めです)
当院での採尿の仕方をご説明いたします。なるべく朝一番の尿がよいです。
〇室内飼育でペットシーツで排尿する子の場合・・・ ペットシーツを裏返して溜まった尿をスポイトで取ります。(下のスポイト付き容器で採ります)
〇屋外でお散歩で排尿する子の場合・・・紙コップで採取でも構いませんが、当院ではウロキャッチャーという採尿器を採用しております。
これば先端が吸水性に優れた特殊スポンジとなっており、排尿中、排尿直後にスポンジ部を約10秒尿につけて採尿するものです。の部分が特殊スポンジとなっており、ここに尿を浸します。これだと手が汚れずに採尿が出来ます。
尿が取れましたら出来るだけその日のうちに病院まで届けて頂きたいのですが、受け渡しに時間がかかる場合は冷暗所に保管をお願いしております。以上の容器は当院受付でお渡しできますので、お気軽にご相談下さい。